ダンスと認知症対策

ラテンのトビラ

先日(2019年2月) 「認知症フレンドリー社会を考える」というセミナーに参加してきました。

世田谷区にある「桜新町アーバンクリニック」の遠矢先生による、認知症について、そしてその支援や社会の関わりについてのお話でした。

 

と、唐突に「ダンスと認知症対策」というテーマですので少し背景を説明します。

 

ダンスをやっている方、特にサルサなどペアダンスをやっている方は実感されていると思います。

音楽に合わせて踊るダンスは全身を使いそして頭も一生懸命使います。

サルサの場合相手と組んで踊るわけで体と頭そして感情のコントロールもとても大事です。

 

音やリズムに合わせて自分の体をコントロールしそして相手の動きに合わせて対応することがペアダンスです。

そして、相手の表情やちょっとした手のふれあいで感情が伝わってきます。

 

相手がつまらない表情をしている時と、楽しそうにしている時とでは自分の動きが全然違うことに気づきます。

 

ダンスは、特にペアダンスは人間の様々な感覚や感情を使って成り立っています。

 

これを例えば認知症の予防等に役立てることはできないか?

また、近未来の日本の状況にダンスが役に立てることがあるのではないか?

ということで現状を知るためにセミナーに参加したのでした。

 

金曜日の夜に開催されたのですが30名以上の参加者で大変盛況でした。

内容は、

・認知症の方とご家族やケアされる方の支援の在り方

・世田谷区や東京都等自治体のケアプログラムの現状

・海外の事例を参考に今後どのような方向で支援を行うのか?

などかなり広範囲で、現状を知らない私にとって大変勉強になりました。

 

そして、これは「自分の事」である!ということも実感をすることとなりました。

(超)高齢化社会の日本では500万人の認知症患者がいること。海外で高齢化社会といわれるイギリス等西欧、北欧各国では多い国で80万人と日本は桁が違っています。

今現在の日本では、多くの方がこの問題に直面していることはあえて指摘するまでもありません。

 

一方で、このような現状にダンスが何らか役に立つだろうことは確信に近い思いでいます。

 

デイケアセンターや病院の認知症予防プログラムで、サルサを聞いて体を動かす、という講座を数度させていただいたことがあります。

やってみると多くの参加者から「昔よく踊っていたのよ!」「ダンスホールで練習したよ!」というお話を聞きます。現在の70-80代の方は往年のダンスブームのまっただ中にいた方のようです。

また、海外旅行の思い出をお話しする方もいらっしゃいます。

 

サルサはダンスそのものや海外との関り等でも特徴的です。

近い将来、何らかの具体的な動きや仕組みをサルサ界から提案できるようにしたいと思っています。